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校章制定と明治期の校風

二蛇両翼一星の校章の元に

 
1905年(明治38年)
“商神・マーキュリーの杖”にN・Cを配した校章

明治38年(1905年)、帽章をそれまでの「商」から二蛇両翼一星に本校のイニシャルN・Cを配置したものに改め、これを校章として制定した。この二蛇両翼一星は現在でも本校の校章として使用されている。

この二蛇両翼一星とは、ローマ神話に登場する、旅と商業の神・マーキュリー(ギリシャ神話のヘルメスと同一視されている)を表現したものといわれている。 

神話によると、マーキュリ-はある日、争っている二匹の蛇と遭遇した。争いを止めるようにと、二匹の間に持っていた杖を立てたところ、蛇達は争いを止め仲良くその杖に巻き付いたという。また、マーキュリーは翼の生えたサンダルと帽子を身に付け、自由に各地を行き来していたとも伝えられている。

このマーキュリーの杖をシンボル化した校章は、東京商業高等学校(現在の一橋大学)が最初に制定した。ベルギー人教師・アーサー・マリシャルの発案によるものと伝えられている。

その後、同様にマーキュリーの杖を図案化した校章を各地の商業学校が制定した。本校も、このマーキュリーの杖に「新潟商業」のイニシャル「N・C」を添えている。

蛇は英知を表わし、常に蛇のように聡く世界の動きに敏感であること、また翼は世界に天翔け、五大洲に雄飛することを意味しているともいわれている。  

校章を制定した翌年5月には、新しい校旗を作成し、校旗樹立式を挙行した。さらに1907年(明治40年)には制服改正を実施し、詰襟、金釦止の学生服とし、ズボンの白い側章を除いて、そのかわりに制帽に二本の白線を付ける事とした。夏服は上下とも純白となった。

この頃の新商生は着実で、学校のきびしい教育方針もありよく勉強したようであるが、その一方腕白少年で血気盛ん、反抗心に富んでいたようである。都市の若者らしく明るく活力にあふれ、進取の気勢に富むとともに、それが半面では質実剛健の名のもとに殺伐としたバンカラな気質ともなっていたようにみられる。


 

東京高等商業学校

1875年(明治8年)に私塾商法講習所として開校した、国内で最初に開校した商業学校で、現在の国立一橋大学である。 同校は校章を制定した際に、一般の商業学校と区別するためにCommercial Collegeのイニシャル「C・C」を添えた。

参考資料



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